AIで表を整えたあと、行の数が同じだと、
「全部残っていそう」と感じるかもしれません。
でも、同じ件数でも行が入れ替わったり、
抜けと重複が同時に起きたりする場合があります。
確認するのは、件数と管理番号の両方です。
この記事では架空の3行を使い、
元の表とAIの出力を行き来する確認方法を紹介します。
特定のAIで起きた失敗談や、実際の依頼資料ではありません。
同じ3行でも、中身は同じとは限らない
次の表は、説明用に作った架空の例です。
元の表では、管理番号が1行に1つずつあります。
AIへは、行を増減させず表の形だけを整える想定です。
| 位置 | 元の表 | 出力の例 |
|---|---|---|
| 1行目 | A-01 | A-01 |
| 2行目 | A-02 | A-01 |
| 3行目 | A-03 | A-03 |
どちらも3行ですが、出力にはA-02がありません。
代わりにA-01が2回あります。
件数だけの確認では、この違いを見落とします。

集計や重複削除を依頼した場合は、
行数が変わること自体が間違いとは限りません。
この記事は「1行ずつ同じ対応を保って整える」
作業の確認方法です。
確認前に、元の表と番号を残す
元の表を上書きせず、別のファイルに残します。
AIの出力も確認前の控えを保存し、
照合は作業用のコピーで行います。
比べる範囲はそろえておきます。
見出し、合計行、注記をデータの件数へ混ぜません。
一部の行が隠れている時は、対象範囲を確認します。
管理番号は、1行を区別できる番号です。
空欄や重複のないものを使います。
名前だけでは、同じ名前の別の対象を区別できません。
番号がない場合は、作業用コピーで付ける方法があります。
ただし、依頼資料の列を増やしてよいかは先に確認し、
番号はAIへ渡す前に固定しておきます。
並べ替えのたびに変わる行番号は、照合の基準にしません。
AIへ渡してよいと確認できない仕事の資料は使わず、
練習には個人情報や未公開情報のない架空表を使います。
1.まず件数を比べる
Excelの作業用ブックに、
「元表」と「出力」という2枚のシートを用意します。
両方ともA1を「管理番号」、
A2〜A4を先ほどの3行にします。
元表の空いているセルへ、次を入力します。
=COUNTA(A2:A4)
出力シートにも同じ式を入れると、
この例では両方とも3になります。
COUNTAは、範囲内の空でないセルを数える関数です。
数式が返す空文字やスペースも数えるため、
見た目の空欄と一致しないことがあります。
この例は、番号が直接入力されたセルだけを数えます。
出典:Microsoft公式・COUNTA関数
件数が違った時は、先に対象範囲と作業条件を見直します。
同じだった時も、番号の確認へ進みます。
2.元の番号が、出力に何回あるかを見る
「元表」のB1に「出力にある数」と書きます。
B2に次の式を入れ、B4までコピーします。
=COUNTIF(出力!$A$2:$A$4,A2)
この式は、元表のA2にある番号が、
出力シートのA2〜A4に何回あるかを数えます。
ドル記号は、コピー時も検索範囲を固定するためのものです。
| 元の番号 | 出力にある数 | 確認すること |
|---|---|---|
| A-01 | 2 | 同じ番号が2回ある |
| A-02 | 0 | 出力に見つからない |
| A-03 | 1 | 番号は1回ある |
1行に1つの番号を保つ作業なら、
0や2以上になった番号を元資料と見比べます。
その場で削除や穴埋めはしません。
COUNTIFは、条件に一致するセルの個数を返します。
この式を2つの表の照合に使う流れは、
関数の仕様を基にした作業例です。
出典:Microsoft公式・COUNTIF関数
3.出力側からも、元の番号を探す
次は逆向きに確認します。
「出力」のB1に「元表にある数」と書き、
B2へ次の式を入れてB4までコピーします。
=COUNTIF(元表!$A$2:$A$4,A2)
こちらは、出力にある番号が元表にもあるかを見る式です。
先ほどの例では、結果はすべて1です。
これだけを見ると、A-01の重複を見落とします。
だから、元表からの確認と組み合わせます。
例えば出力の3行目がA-04になっていたら、
この式の結果は0です。
元表にない番号が出力へ入った可能性が分かります。
「元にあるのに出力にない」と、
「出力にあるのに元にない」を両方向から確認します。
実際の表では、式の最終行を対象範囲に合わせてください。
COUNTIFは大文字と小文字を区別しません。
また、*や?には特別な検索の意味があります。
この例はA-01のような単純な固定番号に限ります。
大文字と小文字の区別が必要な番号や、
元表の管理番号に空欄・重複がある場合は、
そのままこの判定に使わず照合方法を決め直します。
番号がそろったら、値と確認範囲を残す
番号が1回ずつあっても、数量や日付などの値が
正しく対応していることまでは証明できません。
最後に、同じ番号の行同士で各項目を見比べます。
並び順だけで上から対応させないようにします。
空欄の扱いで迷った時は、
元の資料に記載がないのか、読めないのかを分けます。
空欄・0・読取不能の確認方法で、
値と確認状態を別に残す例を紹介しています。
確認メモは、例えば次のように残せます。
こちらも架空の記入例です。
対象:元表と出力の管理番号A-01〜A-03。
件数:どちらも3行。
番号:A-01が出力に2回、A-02が見つからない。
対応:元資料へ戻って確認。削除・補完は未実施。
残り:番号の対応を直した後、数量欄を全行照合する。
一部の行だけ見た時は「全件確認済み」としません。
AIが「確認済み」と書いていても、
人が元資料と比べた範囲を別に残します。
まずは架空の3行で、抜けを見つける
最初はこの記事の3行を、
Excelの「元表」と「出力」へ入力してみてください。
件数は同じでも、番号の確認結果は変わります。
件数を比べる。
元表から出力、出力から元表へ番号を探す。
最後に値を見比べ、確認した範囲を残す。
この順番を小さな表で確かめてから、
扱ってよい資料の確認へ進めましょう。
公式情報の確認日:2026年9月8日。


